「SCALY FOOT」の世界観について

ここは現代日本とは少し異なる歴史を辿った島国、「丹本(にほん)」。

ヒトの他に、あらゆる動物の特徴を備えたヒト=獣人が交じり合って暮らしているこの国は、一見すると豊かにも見えるが、ここは決して万人に開かれた平等な世界などではない。
物語の舞台は中枢都市、東興(とうきょう)。高度に発展してゆく中心街を取り囲むようにして広がっているのは、中心街から締め出されたあらゆる人種が集う貧民街、ガラ通りだ。

山羊人、爬虫人、蝙蝠人……ガラ通りに住まうのは、どれも様々な事情で貧民街での生活を余儀なくされた人々である。血と暴力によるカオスが渦巻くこの街で繰り広げられるのは、およそ中心街では通用し得ないような異常にあふれた「普通の日常」なのだ。

貧民街と獣人について

丹本国内に広く人種格差が蔓延しているというのは、もはや周知の事実である。

ヒトを始め、犬人、猫人、狐人、イタチ人……より毛並みが優れている人種が優遇される一方で、有蹄人、爬虫人といった人種は、丹本の歴史において長く畜役人種として使役されてきたことから、人種区別法が撤廃された現在でも、丹本における人種カーストの底辺に位置することを強いられている。人間らしい暮らしから締め出された彼らが、知恵と工夫をこらして築き上げた生活の場こそがガラ通りなのだ。

ガラ通りに生きる彼らは、社会的立場と引き換えに、今日という日を生き延びるための強さ、したたかさを身に着けた。
ガラ通りの住人を、決して侮ってはいけない。

物語の主な舞台

中心街および貧民街

首都である東興を中心とした都内二十三区の総称。ガラ通りをはじめとした貧民街に周辺を囲まれており、インフラ強盗を目的にした貧民街住人の流入が後を絶たない。
かつて中心街と貧民街は、戦後復興に伴い半ば融合するような状態で存在していたが、政府軍による治安再生計画により貧民街をむりやり中心街の外側へ追いやったため、現在のように貧民街に囲まれる中心街、という都市構造が生まれた。
そのため、一見するときらびやかな目抜き通りが、路地裏を回ってみると急にガラ通りに繋がっていることもある。

ガラ通り

中心街をドーナツ状に取り囲んでいる、丹本最大級の貧民街。無数の盗電線と違法建築物に囲まれており、風通しが悪い。メインストリートである「錯感商店街」、自営業者の溜まり場である「造営団地」など様々な区画が存在している。
ガラ通りに対しては丹本自警団も厳しい目を向けており、よほどの重犯罪でもない限りガラ通りからの通報に警官が駆けつけることはない。そのため、ガラ通りで起こる軽犯罪については、地元在住の私立探偵が犯人確保を請け負うというのが通例である。

造営団地

ガラ通りの中でも手に職を付けた自営業者が店を出し合っている建築物群。違法物品の売買も行われることがあり、たびたび丹本自警団による摘発が入る。
医療提供を専門とした医療棟、電機パーツの販売や技術者によるサービス提供を行っている工業棟、歓楽街として賑わう風俗棟の三つの棟が複雑に繋がっており、地元住民にとっては生活に欠かせない場所となっている。

中心街外縁部

中心街とガラ通りのちょうど中間に位置している区画で、区分的には中心街だが、蹄鉄屋や脱皮サロンといった獣人向けのディープな店が数多く並んでいる。観光目的で訪れる人も多い。
また外縁部には夜回りをしている自警団員を主な客層とした深夜営業の特殊パーラーが多く、夜間でも賑わう様子を見ることができる。